球面にあるつぶ波
1.極座標での方程式
2.変数を分離しよう
3.球面のつぶ波の関数を求めよう
<東経φの方程式からfの波>
∂2/∂φ2(f)+fM2=0 f(φ)=Aexp(iMφ) A=1/sqrt(2π)Mは整数 とする2π周期でくるくる回る波だ。 Mは磁気量子数という。
<北極からの南緯θの方程式からsの波> 1/sinθ(∂/∂θ(sinθ ∂/∂θ(s)) +[λ- M2/sin2θ]s=0 z=cosθに戻して、 s(θ)=PM(z)とおくと、 d/dz[ (1-z2)d/dz(PM(z))]+[ λ- M2/(1-z2)]PM(z)=0 ルジャンドルの微分方程式になる。 λ=l(l+1)で、lが非負整数とすると、 ルジャンドル多項式P_l(z)=1/2^l *l! (z^2-1)^(l) l階微分したもの P_0(z)=1, P_1(z)=1/2(z^2-1)'=z, P_2(z)=1/4*2![ (z^2-1)^2]^(2)=1/8 (z^4-2z^2+1)''=1/8(12z^2-4)=1/2(3z^2-1) ......... ルジャンドル関数P^M_l(z)が解となる。 m=abs(M)<=lとするとき、 P^M_l(z)=(1-z^2)^(m/2) * d^m/dz^m (P_l(z)) 例えば、 P^0_1(z)=(1-z^2)^0/2 *P_1(z)=z P^1_1(z)=(1-z^2)^1/2 *P_1(z)'=sqrt(1-z^2) z' P^0_2(z)=(1-z^2)^0/2 * P_2(z)=1/2(3z^2-1) P^1_2(z)=(1-z^2)^1/2 * P_2(z)'=sqrt(1-z^2) 1/2(3z^2-1)'=sqrt(1-z^2) 3z P^2_2(z)=(1-z^2)^2/2 * P_2(z)''=(1-z^2)1/2(3z^2-1)''=(1-z^2)3 だから、 P^0_1(cosθ)=cosθ P^1_1(cosθ)=sqrt(1-cos^2θ) (cosθ)'= sinθ(-sinθ)=-sin^2θ P^0_2(cosθ)=1/2(3cosθ^2-1) P^1_2(cosθ)=sinθ (3cosθ)=3sinθcosθ P^2_2(cosθ)=3sin^2θ
<fとsのまとめて、球面の波を1つの式Yにする> Mが整数、lが非負の整数のとき、 m=abs(M), ε=if(M>0, (-1)^M, 1)とするとき、角度関係の解は次のようになります。 Y^M_l(θ,φ)=N^M_l s(θ)f(φ) =ε sqrt[(2l+1)/4π * (l-m)!/(l+m)!] P^M_l(cosθ) exp(iMφ) たとえば、 Y^0_1=sqrt(3/4π*1!/1!) P^0_1(cosθ)exp(i0 )= sqrt(3/4π) cosθ Y^1_1=-sqrt(3/4π*0!/2!) P^1_1(cosθ)exp(i1φ )=- sqrt(3/4π*2) [-sin^2θ] exp(i φ)=sqrt(3/8π) sin^2θ exp(i φ) Y^0_2=sqrt(5/4π*2!/2!) P^0_2(cosθ)exp(i0 )= sqrt(5/4π) 1/2(3cosθ^2-1) Y^1_2=-sqrt(5/4π*1!/3!) P^1_2(cosθ)exp(i1φ )=- sqrt(5/4π*6) 3sinθcosθ exp(i φ) =-sqrt(15/8π) sinθcosθ exp(i φ) Y^2_2=sqrt(5/4π*0!/4!) P^2_2(cosθ)exp(i2φ )= sqrt(5/4π*24) 3sin^2θ exp (i 2φ) = sqrt(45/96π) sin^2θ exp (i 2φ)=sqrt(15/32π) sin^2θ exp (i 2φ) <球面のつぶ波Y> さっきみたように、球面の解、つぶ波はY^M_l(θ,φ)となったね。 これを球面調和関数と呼んだりする。発散せずに、おとなしく球面で振動を繰り返すから調和してる。 Mはz軸をくるくる回る磁気の量子数だった。Mは磁気量子数。 lの正体は角運動量演算子を導入するとわかる。 角運動量Lは古典論理では、動径rと運動量pの外積L=r×pだった。 これを量子化した演算子で置き換えると、 3次元座標は(x,y,z) ⇒ ( x,y,z) 3次元運動量は(px,py,pz) ⇒ ‐ (∂/∂x、∂/∂y、∂/∂z)だった。極座標に直すを ^Lx=y^pz-z^py=- (sinφ ∂/∂θ + cotθ cosφ∂/∂φ) ^Ly=z^px-x^pz= (cosφ ∂/∂θ - cotθ sinφ∂/∂φ) ^Lz=x^py-y^px=‐ ∂/∂φ これから^L^2=^Lx^2+^Ly^2+^Lz^2 =......= -[1/sinθ ∂/∂θ(sinθ ∂/∂θ)+i/sin2θ)∂2/∂φ2] ここで、もともとの角の方程式を思い出そう。 1/sinθ(∂/∂θ(sinθ ∂/∂θ(Y)) + 1/sin2θ (∂2/∂φ2(Y))+λY=0 ^L^2/( -) Y+λY=0となるね。 つまり、 ^L^2Y= λY (λ=l(l+1) lは非負の整数) ^L^2の固有方程式の解、固有関数がYになっていて、 l(l+1)が固有値だということ。 また同様に、^Lzf‗M=M f_Mでもある。(計算は略) Y=s(θ)f(φ)としたのだから、 Yは^Lzの固有関数でもあり、そのときM が固有値になっている。 言い換えると、角運動量状態を表す量子数M,lによって、球面のつぶ波Yが完全に決まる。 L=1のとき、固有値はhbar 1(1+1)=2hbarだから、これが運動量演算子の2乗値となる。 これから、運動量の大きさがhbarの√2=1.414倍で、z成分が0, ±hbarのどれかになるから、方向が 限定される。 これから、lは方向量子数と呼ばれることになった。