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ミンコフスキー計量・双曲回転・ローレンツ変換

円の方程式 を x<-1, 1<x の範囲に拡張すると が虚数として得られます。 例: のとき を複素平面として虚軸をZ軸にマッピングすると、双曲線が現れます。 双曲線も円と同じ という方程式で表されていることから、双曲線上の点も原点からの距離が だと考えます。このような距離の測り方をミンコフスキー計量と呼びます。
虚軸方向の角度を とすれば、虚数角度の三角関数が双曲線関数となります。 の前に虚数 が付いていますが、 で表された双曲線の が虚数であることに対応しています。 が円を描くように、 は双曲線を描きます。先ほどと同じ図を三角関数と双曲線関数で描きます。
三角関数の角度を変更すれば円上を点が動きますが、同様に双曲線関数の角度を変更すれば双曲線上を点が動きます。後者を双曲線上の回転と見なして「双曲回転」と呼びます。
回転行列 に虚数角度 を与えると双曲回転の回転行列が得られます。 双曲回転を計算します。今まで座標は で考えましたが、相対論では とします。 虚数を取り除けば次の関係が得られます。 この双曲回転をローレンツ変換と呼びます。
ローレンツ変換による座標軸の変化を確認します。 縦軸を時間軸に取るためベクトルの位置を入れ替えます。 回転行列の形は変わりません。 基底は逆向きに変換を受けます。 対称的な形の回転行列となりました。 ※ 後でグラフを出しますが 同様に奇関数、 同様に偶関数です。 空間軸は同時刻における空間の広がりを表します。それが傾斜するということは、系によって同時刻の基準が異なることを示し、同時刻の相対性と呼ばれます。
を代入して 両辺を で割ると より より この式によって から が計算できます。 同様に により計算できます。
(複号同順)となる単調増加関数です。 1が上限となることから とすることで速度vの上限が光速cであることを表せます。 逆関数 arctanh により の表式にできます。 この は速度に関係する量でラピディティと呼ばれます。
先ほど求めた関係式から を計算します。 これを使ってローレンツ変換を計算します。 の表式に書き換えます。 良く見るローレンツ変換の式が得られました。