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8。軌跡

1.軌跡とは

<軌跡は点集合> 条件にあう点集合を軌跡という。 (例)中心から一定の距離(r)にある点集合は円。 (例)2定点ABから等しい距離にある点集合は、線分の垂直二等分線。 (例)2定直線から等しい距離にある点集合は、2直線が作る角の二等分線。 (例)2点からの距離の2乗差が一定の点集合は、直線。 (例)2点からの距離の2乗和が一定の点集合は、円。 (例)定点と定直線からの距離が一定の点集合は、放物線。

2.軌跡と方程式

座標を使うことで、条件を方程式に表すことができる。 kの恒等式にするにはkを消去する。 <kが任意の実数> (例)「2直線kx+2y+2k=0, 2x=kyの交点」の集合。 k(x+2)=-2y。k=2x/y。 ,, 。中心(-1,0)で半径1の円。 (別解)2直線の傾きの積はだから直交する。それぞの通過する定点はx+2=0とy=0の交点(-2,0)とx=0,y=0の交点(0,0)だから、この2定点を直径とする円が軌跡。 <軌跡が直線になるもの>  (例)「定点O(0,0)、A(a,b)から等しい距離にある点」の集合。 距離の2乗も等しいから、  から、。  。OAと垂直でOAの中点を通る。  (例)「定点A(a,0)、B(b,0)から距離の2乗差がpの点P」の集合。  AP2-BP2=  から、。ABと垂直。 <軌跡が曲線になるもの>  (例)「定点A(a,0)、B(b,0)から距離の2乗和が(a-b)2/2+2c2の点P」の集合。  AP2-BP2=  から、 。 中心がAとBの中点で、半径がcの円。 (例)「定点A(0,a)とx軸に平行な直線y-b=0から距離が等しい点」の集合。  点P(x,y)からの距離の2乗が等しいとする。 となる。 から。 a=bのときは、直線y=b。 その他で、Aと直線y=bまでの中点が頂点でy軸が軸の放物線。 Aを焦点、y=bを準線という。 (例)「2直線x-3y+1=0と3x-y-5=0の作る角を2等分する直線」は? 点P(x,y)から2直線におろした垂線の長さは等しい。 。だから、となる。 からx+y-3=0 からx-y-1=0 (例)「半径aで原点Oを通る円とx軸に平行な直線y=a+2に外接する円の中心P」の軌跡は?  円の中心P(x,y)から原点の距離の2乗OP2は、 となる。 だから(例)「放物線y=x2へ互いに垂直な2本の接線が引ける点P」の軌跡は?  円の中心P(x,y)を通る傾きmの直線Y=m(X-x)+y,は、放物線Y=X2と接するからX2=m(X-x)+y。 X2-mX+mx-y=0 D=m2-4(mx-y)=0, m2-4mx+4y=0 傾きmは2つ存在して、その積は-1。  解と係数の関係から4y=-1。直線y=-1/4。

3.軌跡としてかく図形

<アポロニウスの円> 2点A(a,0),B(b,0)に対して、AP:PB=m:n(mとnが等しくない)の点集合。 から、 AとBをm2:n2に外分する点Cを中心とする円になる。 Cから直線AB上で半径だけ増減した点のx座標を計算すると、 (ABをm:nに内分する) (ABをm:nに外分する) したがって、ABをm:nに内分する点と外分する点を直径の両端とする円。 (例)点Pから2円(x+1)2+(y-1)2=1,(x-2)2+(y-4)2=4への 接線の接点までの長さ比が1:2となる点。  2円の中心Q(-1,1),R(2,4)、2円への接点をS,Tとする。  三角形PQSと三角形PRTはともに直角三角形で対応辺が 1:2の相似で、PQ:PR=1:2となる。  2定点からの長さ比が一定の点集合はアポロニウスの円となる。  QRを1:2に内分する点Lは QRを1:2に外分する点Nは LとNの中点M=が中心。  半径はLM= <相似形の作図> 定点Aと図形F上の点Pがあるとき、APの中点Qの点集合は、 図形Fの2分の1の縮図になる。 <反転図形> 点Pが図形上の点のとき、定点Oからの半直線上の点P,QについてOP、OQの積が一定となる点QをPの反転図形という。たとえば、P(x,y)Q(X,Y)とするOP・OQ=4とするときのP(x,y)をX,Yで表そう。 OP=tとすると、OQ=4/t。OP=(t;θ),OQ=(4/t ;θ)となる。(x,y)=(tcosθ,tsinθ),(X,Y)=(4/tcosθ,4/tsinθ) cosθ=t/4・X、sinθ=t/4・Yだから、 (x,y)=(t2/4・X,t2/4・Y)。まだ、tが残っている。 また、X2+Y2=16/t2だから、t2=16/(X2+Y2)。t2/4=4/(X2+Y2)。このt2を代入しよう。 P(x,y)=。点Pが直線上2x+y=1を動くとき、 点Qは、2(4X)+4Y=(X2+Y2)上、(X-4)2+(Y-2)2=20=(2√5)2から中心(4,2)、半径2√5の円周上にある。

アポロニウスの円