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12。三角関数の合成

1.合成して正弦関数に

<実験> cos45°=sin45°=1/√2により、 sin(A+45)=sinAcos45°+cosAsin45°=1/√2(sinA+cosA)だから、 sinA+cosA=√2sin(A+π/4) cos60°=1/2, sin60°=√3/2により、 sin(A+60)=sinAcos60°+cosAsin60°=(1sinA+√3cosA)/2だから、 1sinA+√3cosA=2sin(A+π/3)) <合成sinの一般化> cosB=p=a/r, sinB=q=b/r (r²=a²+b²)のとき、 sin(A+B)=sinAp+cosAq=(a sinA + b cos A) /rだから、 K=a sinA + b cosA = r sin(A + B) ()となる。 Kの値は合成によって絶対値がr以下とわかる。 (例1)a,b=(1,√3)ならr=2となり、cosB=1/2、sinB=√3/2より、B=π/3 sinA+√3cosA=2sin(A+π/3) (例2)a,b=(√3,1)なら例1のB=π/3のcos,sinが入れ替わり、B=π/2-π/3=π/6   √3sinA+cosA=2sin(A+π/6) (例3)a,b=(1,1)ならr=√2となり、cosB=sinB=√2/2より、B=π/4 sinA+cosA=√2sin(A+π/4) (例4)a,b=(-1/2,1/2)ならr=√2/2となり、cosB=-√2/2,sinB=√2/2で、B=π-π/4=3/4π -1/2sinA+1/2cosA=√2/2sin(A+3/4π)

ピタゴラスで斜辺rを求めて合成しよう。

2.合成して余弦関数に

<実験> cos45°=sin45°=1/√2により、 cos(A-45)=cosAcos45°+sinAsin45°=1/√2(sinA+cosA)だから、 sinA+cosA=√2cos(A-π/4) cos60°=1/2, sin60°=√3/2により、 cos(A-60)=cosAcos60°+sinAsin60°=(√3sinA+1cosA)/2だから、 √3sinA+1cosA=2cos(A-π/3)) <合成cosの一般化> cosB=p=a/r, sinB=q=b/r (r²=a²+b²)ならば、 cos(A-B)=cosAp+sinAq=(b sinA + a cos A) /r K=b sinA + a cosA = r cos(A - B) () Kの値は合成によって、絶対値がr以下とわかる。 B+C=π/4とすると、 また、cos(A-C)=cosAcosC+sinAsinC=cosAsinB+sinAcosB=sin(A+B)となる。 これから、合成cosの決定方法がわかる。 sinA,cosBにかける係数を入れ変えて合成関数 r sin(A+B)を作る。 次に、C=π/4-Bを求めて、rcos(A-C)とすればよい。 (例)a,b=(1,√3)ならr=2となり、cosB=1/2、sinB=√3/2より、B=π/3 √3sinA+cosA=2cos(A-π/3) (例)a,b=(1,1)ならr=√2となり、cosB=sinB=√2/2より、B=π/4 sinA+cosA=√2cos(A-π/4)

3.三角関数の数式の最大最小値

<合成関数の利用> (例)「y=√3sinx-cosx(xは2π以下の非負実数)の最大値と最小値」は? (a,b)=(√3,-1)から、r=2。cosB=√3/2,sinB=-1/2。 サインコサインともに正になるのは-B=π/6。B=-π/6。 y=2sin(xー1/6π)。x-1/6π=π/2からx=2/3πで最大2、x=2/3π+π=5/3πで最小−2。 (例)「y=4sinx+3cosx(xは2π以下の非負実数)の最大値と最小値」は? (a,b)=(4,3)から、r=5。cosB=4/5,sinB=3/5。y=5sin(x+B)。最大5、最小−5。 (例)「y=1/2sinx-√3cos²(x/2)(xはπ以下の非負実数)の最大値と最小値」は? cos²(x/2)=(cosx+1)/2から、y=1/2sinx-√3/2cosx-√3/2 (a,b)=(1/2,-√3/2)から、r=1。cosB=1/2,sinB=-√3/2。B=-π/3。  y=sin(x-π/3)-√3/2 xが0以上π以下だからsin関数の変数x-π/3は-π/3以上2/3π以下である。  この範囲の中にsin関数が最大となるπ/2はあるが、最小となる3/2πはない。  変数x-π/3=π/2のとき、つまり、x=5/6πのときy=1--√3/2が最大値。  変数x-π/3の負の最小値=-π/3。x=0のとき、y=-√3/2-√3/2=ー√3が最小値。 <2次関数の最大最小の問題に還元する> 関数の種類をへらし数式の一部などをtなどとおき、tの関数f(t)にする。 2次関数f(t)の頂点とtの範囲の両端で最大・最小になる可能性がある。 <sinxかcosxをtとおく場合> (例)「y=4sin²x-4cosx(xは2π以下の非負実数)の最大値と最小値」は?  cosx=tとおくと、 f(t)は上に凸。 tの絶対値が1以下で、t=-1/2は変域にあり、軸は変域の負によっている。  ◇ f(1)=-4-4+4=-4が最小値。(cosx=1からx=0のとき)  ◇ 頂点でf(-1/2)=5が最大値(cosx=-1/2からx=2/3π、4/3πのとき) (例)「y=cos2x-2cosx+3(xは2π以下の非負実数)の最大値と最小値」は?  cosx=tとおくと、 f(t)は下に凸。tの絶対値が1以下で、t=1/2は変域にあり、軸は変域の正によっている。  ◇ f(-1)=2-2(-1)+2=6が最大値。(cosx=-1から、x=πのとき)  ◇ 頂点でf(1/2)=3/2が最小値。(cosx=1/2からx=1/3π、5/3πのとき) (例)「y=cos2x-4sinx-3(xは2π以下の非負実数)の最大値と最小値」は?  sinx=tとおくと、 f(t)は上に凸。tの絶対値が1以下で、t=-1は変域にあり、軸は変域の負によっている。  ◇ 頂点でf(-1)=0が最大値。(sinx=-1からx=3/2πのとき)  ◇ f(1)=-2(1+1)²=-8が最小値。(sinx=1からx=1/2πのとき) <sinx+cosxをtとおく場合> (例)「 (xは2π以下の非負実数)の最大値と最小値」は?  sinx+cosx=√2sin(x+π/4)=tとおくと、 √2sinxcosx=となるから、 f(t)は下に凸。tの絶対値が√2以下で、t=-√2/2は変域にあり、軸は変域の負によっている。  ◇ 頂点でf(-√2/2)=が最小値。 ( √2sin(x+π/4)=-√2/2から、sin(x+π/4)=-1/2。x+π/4=7/6π,11/6πのとき、  つまりx=(7/6-1/4)π、(11/6-1/4)π=11/12π、19/12πのとき)  ◇ f(√2)=(2-1)/√2+√2=が最大値。   (√2sin(x+π/4)=√2から、sin(x+π/4)=1。x+π/4=π/2,つまりx=π/4のとき)

★2次関数の最大最小に還元しよう。